代表挨拶
私たちは北海道十勝地方の小さな町、浦幌町で家族4人と共に農業を営んでいます。人口約4000人のこの地域で、120ヘクタールの広大な土地を家族の力で運営しています。浦幌町の美しい自然の中で、私たちは持続可能な農業を目指して日々奮闘しています。
私たちの農場では、土壌を修復・改善しながら自然環境の回復を目指すリジェネラティブ農業(環境再生型農業)を大切にしています。この農法は、単に収穫量を増やすだけでなく、土壌の健康を保ち、生物多様性を増進し、気候変動に対するレジリエンスを高めることを目的としています。これにより、未来の世代にも豊かな自然環境を残すことができると信じています。
現在、多くの農家が農薬や資材を海外から輸入していますが、私たちは外部要因による費用の変動に左右されない、安定した運営を目指します。そのために、農業資源を効率的に活用し、独自の運営体制を確立します。また、リジェネラティブ・オーガニック(RO)の認証取得を目指し、環境への配慮と持続可能性を重視した農業手法を推進します。この認証を基盤に、付加価値の高い農産物の生産を拡大し、未来の農業モデルを築きます。
私たちの地域では、年々畑作農家の減少が進んでいます。このままでは、放置される土地が増え、地域の農業基盤が弱体化する恐れがあります。私たちは、離農によって生じる空き地を単独で管理するのではなく、地域の酪農家や他の農業従事者と協力し、輪作を取り入れることで土地の活用を最大化します。牧草などの作物を含めた多面的な農業プランを構築し、土地を「活かす」取り組みを進めます。地域全体が協力し、農地を守り、次世代に受け継ぐ環境を整えることが私たちの使命です。